購入したジーンズのサイズが合わない
定番アイテムのジーンズは何本も持っている人も多いと思いますが、いつも履いているものと、ほとんど履いていないものがありませんか。
試着して買ったはずなのになぜか履いていない。そんな謎のジーンズの正体は。。。
- サイズが合わない
- 形(シルエット)が似合わない
- 色や質感が手持ちの服と合わない
- 履き心地が悪い
などなど、履いていない理由はいろいろあると思いますが、ショップの試着段階では「いいな」と思ったのに、自宅で着てみたら「なんか違ってた」という残念な現象ありますよね。
この記事はこんな方におすすめします。
・購入してからほとんど履いていないジーンズがある
・履いていないけれど、気に入っているので捨てられない
・リメイクして使えるなら、方法を知りたい
今回はその中でも、ウエストがちょっときつい!という時にお悩みにおすすめのDIYを紹介します。
できるだけ自然に違和感なくリサイズする方法を考えたので、参考にしてみてください。
ジーンズは家庭でリサイズできる?
そもそもジーンズって生地がぶ厚いし、家庭で縫えないのでは?
自分で直すのはハードル高そう!
デニムはプロの職人さんしか扱えないというイメージありますよね。
もちろんその通りなのですが、「既に購入したものを少しでも気持ちよく履けるようにする」というレベルの個人的なお直しであれば、いろいろな方法があります。ミシンさえあれば、家庭用ミシンでも工業用ミシンでも縫えます。使っていないアイテムがあるなら、恐がらずにチャレンジしてみる価値はあると思います。
デニム素材は、伸びるタイプと伸びないタイプがありますが、今回は「伸びる」特性を利用したウエスト直しです。スキニーなどフィットするタイプのジーンズはほどんど伸びる素材ではないかと思います。
「伸びるから履けそう」と思ったけど、やっぱキツかった。。。あるあるです(*´ω`)
せっかく気に入って購入したのに、クローゼットで眠っているアイテムが蘇ったら嬉しいですよね。
こんな方法で復活するかもしれません。
G-STAR RAWジーンズをお直し
今回はベンチにいた「G-Star Raw」のデニムパンツをレギュラーで活躍してもらうために作業しました。
「G-Star Raw(ジー・スター・ロウ)」はオランダ発祥のデニムブランドで、独特のカッティングと風合いがあります。
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ミシン糸と針の選び方
ジーンズは購入ショップで無料で裾上げをしてもらえることが多いので、家庭で縫ったことがない方も多いかもしれませんが、生地に合った糸と針を使うと、家庭でも縫うことが可能です。
デニムをミシンで縫う場合、家庭用ミシンと工業用ミシンで使う糸が少し違います。
・家庭用ミシンの場合→上糸#30:下糸#60:ミシン針#16
・工業用ミシンの場合→上糸#20:下糸#60:ミシン針#16
私は工業用ミシンなので上糸はシャッペスパンの「ジーンズステッチ#20」という糸を使いましたが、家庭用ミシンの時は、「シャッペスパン#30」がおすすめです。
下糸も上糸と同じ糸を使う場合もあるようですが、家庭で縫う時には下糸は普通の#60を使ったほうが縫いやすいです。
↓シャッペスパン厚地用ミシン糸#30(家庭用ミシンのとき)
↓ジーンズステッチミシン糸#20(工業用ミシンのとき)
ミシン針は必ず太い糸に合わせた針を使います。
家庭用ミシン針と工業用ミシン針は形状が異なりますので、ご購入の場合はご確認ください。
デニムをリメイクする時はぜひ、専用の正しい材料を使用してください。
ジーンズのウエスト直し手順
ラベルを外す
こちらのジーンズはウエスト後ろに、ラベルが付いているので最初に外します。
このラベルは後の工程で利用するので、捨てずに残しておきます。
ベルト通しを外す
今回はウエストの後ろ半分を伸ばしてサイズ調整しようと思います。
脇と後ろ中心の3か所のベルト通しの上側だけのミシン目を外しました。
力が加わる場所なので、かなりしっかりと縫い付けられています。
生地を傷めないようにミシン目を外す時は少しずつ丁寧に、ミシン糸だけを切っていきます。
後ろ半分のウエストベルトを外す
ウエストベルトの後ろ側と、後ろパンツを外します。
ジーンズは鎖状の「チェーンステッチ」で縫われていることが多いです。
チェーンステッチは一部をほどいて糸を引っ張ると、簡単にほどくことができます。
この時、糸が解ける方向があるので、試しながらほどける方向をみつけます。
あっけない程するすると引っ張れるので「ほどき過ぎ」にはご注意!
ベルトをカットする
後ろベルトの右側、最初にラベルが付いていた辺りの位置をカットします。
当て布を作って縫い付ける
カットしたベルトに継ぎ足す布を用意します。
素材にできるだけ近い色の布で、今回は普通のシーチングを使っています。
裏に接着芯を貼って強化しました。
当て布をベルトに縫い付けて、「約2㎝」ウエストが広くなりました。
ベルトとベルト通しを縫い戻す
ベルトと後ろパンツを縫い戻します。
ウエストが広くなっているので、後ろパンツを少し伸ばしながら縫うことになります。
ベルトを縫い付けたら、外したベルト通しの上の部分も縫い戻します。
ラベルを縫い付けて完成
始めに外したラベルを縫い付けて、当て布部分を隠しました。
当て布を隠す役割と、補修部分の補強を兼ねていて一石二鳥です (*^^*)
今回のお直しポイント
今回のデニムはよく伸びる素材なので、それを利用して、ウエストベルトのみに当て布をしてウエストを2㎝程広げ、本体をやや伸ばしながら縫い合わせて仕上げました。
既成で付いていたラベルを、向きを変えて縫い付けることで、ウエストの当て布を隠しました。
このお直し方法は、伸びる素材の性質を利用しているので、伸びない素材には向きません。
また、素材の伸びる幅により広げる限界があります。
全体のサイズ感はいいけど、あと少しウエストが広がったら気持ちよく履けるのに。
という感じでベンチに待機しているパンツに有効です。
ハードル高めと思っていたデニムですが、セルフカスタマイズは十分可能だと思います。
動画にもまとめていますので、よかったらご覧ください。
今回のお直しに使用したデニムは、ジーンズの中でも「やや薄手」です。
もっと厚手のデニムの場合、縫い目が重なった部分などはかなり縫いにくい場合があります。
厚みのある部分は、重なった部分の内側の縫い代をカットしたり、金づちで叩いて生地をならしてから、縫うなどの方法があります。
いろいろなアイデアを使って、クローゼットにベンチ入りしているデニムをレギュラー選手にしてみてはいかがでしょうか。
参考にしていただけたら幸いです。
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