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数年前に購入したユニクロウルトラライトダウンコートに穴が空いてしまいました。
使用したのは1~2回きりで、旅行で着用した後ハンガーに吊るしたまま、忘れて放置していたものです。
冬になり「そうだ、あのダウンを使おう」と取り出してみると、何か白いホコリのようなものが付いているのに気が付きました。
何気にホコリを取り払おうとすると、異変に気が付きました。
「穴が空いている!!!」
無数の小さな穴がコートの表面に空いていて、そこからフェザーがはみ出していました。
正直とてもショックでした。。。
それにしてもまだ1~2回しか使っていないのに、どこで穴が空いたのか心当たりがありません。
キャンプに行って焚火に当たったとか、藪の中を歩いたとか、そんな記憶もなく。
しかしこの穴をよくよく観察してみると。。。もしやこれは【虫食い】なのでは???
ウールが虫食いになるのはよく知られていますが、まさか化学繊維にも?
調べてみるとやはり化学繊維でも、虫食いになることがあるようです。
表面に付いた汚れが原因とのこと。
ダウンは化学繊維だから大丈夫でしょ、と油断していました。
【ダウンはシーズンオフになったら、必ずクリーニングしてから片付けましょう】
教訓を得たところで、このダウンコートをどうすべきか。。もう処分するしかないのか。。。
否、修理方法を探ってみることにしました。
因みに、ユニクロウルトラライトダウンは家庭でも洗濯のお手入れができるようです。
気になる方はユニクロさんのサイトで確認してみてください。
ダウンの穴補修
ダウンの穴を補修するにはざっくり二つの方法があります。
- リフォーム店でお直し注文する
- 自分で補修する
リフォーム店でのお直しはプロのお仕事なので、おそらくきれいに仕上がると思います。
大事なお気に入りはプロに注文するのが安心です。
ただ、お値段はそれなりにします。
また、リフォーム店でもダウンの修理を扱っている所は少なめな印象があります。
今回は家庭でダウンの穴や破れを補修する方法を考えます。
自分で修理する時の補修材
ダウンの穴に貼って穴をふさぐいろいろな補修材が販売されています。
これらを使って補修部分に貼り付けるのが、家庭では一般的な修理方法のようです。
キャンプのテント用の補修材が、ダウン修理にも利用できるようです。
このような市販の補修材を修理箇所に貼り付けて使用します。
ただここで問題なのは、貼り付けた部分が目立ってしまうのでは?という所です。
あえて本体と違う色の材料を選んで、ハートやお花の形に切ってアップリケのようにすると、子どもさんや、可愛いものが好きな方なら楽しめるかもしれません。
しかし、シンプルに元のイメージを残したまま修理したい場合はできるだけ目立たないようにしたいですね。
なるべく本体に近い色の素材を選びますが、やはり「全く同じ色」というのはかなり難しいです。
色が近くても同じ生地でなければ、質感の違いがかえって目立つ事もあります。
市販の補修材を使う場合は「このくらいでいいか」と、どこかで妥協する事になります。
ダウンの修理部分に貼り付けるのは「共布」がベストです。
共布をウエアのどこかから取れると補修材として使えます。
例えば、内側のポケットとか、襟の中にファスナーで収納されているフード部分など。
ユニクロダウン付属のポーチを利用した補修作業
今回のユニクロウルトラライトダウンコートは共布の収納ポーチがあったので、これを利用していく事にしました。
補修のための材料
付属ポーチはもちろん収納のためのポーチであり、補修用ではありませんので、接着剤などはありません。
今回は洋裁などで使う「接着芯」を使う事にしました。
接着芯には片面にボンドが付いた「片面接着芯」と両面に付いた「両面接着芯」があります。
今回使うのは【両面接着芯】です。
補修面が分厚くならないように、できるだけ薄いタイプの接着芯を選びました。
両面接着芯には【テープ】と【シート】のタイプがあります。
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細長い破れならテープ、広い面ならシートのタイプなど使い分けできます。
オールマイティに使えるのはシートタイプです。
今回の修理も、小さい穴が無数に広がって空いているので、シートタイプの両面接着芯を使いました。
「くもの巣状」という、向こうが透けて見えるくらい薄いシートです。
作業前のクリーニング
作業を始める前に、修繕箇所の周辺をクリーニングします。
汚れが付いていると、接着面が後から剥がれる原因になります。
穴が空いていて洗濯はできないので、消毒スプレーを使ってよく拭き取っておきました。
共布に接着芯を貼り付ける
共布を実際に貼り付けるサイズより少し大きめにカットしておきます。
布と同じ大きさにカットした接着芯を上に重ねます。
次に【剝離紙(はくりし)】を上にのせます。
剝離紙は両面接着芯に同封されている、ツルツルした紙のシートです。
剝離紙の使い方は、接着する布に接着芯を乗せて、その上に剝離紙を乗せたらアイロンを当てて接着芯のボンドを溶かします。
表示によると、アイロンの温度は130℃~140℃で、スチームは使用しません。
アイロンの熱が冷めたら、剝離紙からそっと剥がします。
これで【共布のシール】ができました。
周囲をカットします。
角の部分は丸く切ったほうが、剥がれにくくなると思います。
剝離紙とアイロンを使った両面接着芯は、アイロンを当てる時間や圧力のかけ方によって加減がなかなか難しいです。捨て布を使って少し練習してから本番の作業をするのをお勧めします。
共布をダウン本体に貼り付ける
出来上がった共布シールを、ダウンジャケット本体に貼り付けていきます。
中温度のアイロンを押し当てます。
当てた布の端からわずかに溶けたボンドがはみ出して、テカリが見えますが、共布なのであまり目立ちません。
接着もかなりしっかりと貼り付ける事ができました。
共布を利用した事で、全体ではパッと見修理したようには見えません(*^^*)
参考になればお試しください。
素材によってはアイロンの熱で生地が溶けたり、収縮や、変色などの可能性があります。
目立たない場所で試してから、修理可能か検討してみてください。
今回の修理は実験的内容ですが、作業の様子を動画で紹介していますので、併せてご覧ください。
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